ルールは破られるためにある?!

私達の業務は「ルールを守る」という前提ですすんでいますが、こと安全に関してはそれでは通らないことがあります。

 「マニュアルを逸脱する従業員などいるわけない」という気持ちが、事故を見えなくすることがあります。

ある食品会社の工場では、フォークリフトが周りの人との接触事故を防ぐため、フォークリフトが動いている間は、周囲の人間はフォークリフトの3m以内に絶対近づかないという規定を作成し、現場に厳守を誓わせたそうです。

 しかし、普段工場内に入らない事務の職員が初めて現場に入ることがあり、それが事故に結びつきました。事務員は、作業中の従業員に連絡事項があったので、「3m以内」に近づくしかありませんでした。また、他社からの訪問者も、その人なりの常識にしたがって行動します。

「周りにいる人は安全のルールを守ってくれる」と作業者が思い込むことこそ危険だったのです。

 学校という場においても、様々な部署があり、学校全体でのルールは認知していたとしても、各部署内での決まり事などは把握できていないことがあります。

自らの中では広範囲での常識やルールだと思っていることが、実はごく身近な人だけのものになっていないかなど、マニュアルを逸脱する人が「必ずいる」ことを想定して業務に取り組んでまいりたいと思います。