学園創立80周年、飛躍の年度のスタートにあたって

理事長挨拶2011年抜粋

今年度は本学園では、創立80周年の大きな節目の記念すべき年度を迎えます。

皆さんに取り組んでいただきたいことは、これまで各専門学校及びスクール事業において、

日々実践してきた高度化や専門化、効率化の取り組みは、今後も社会にフィットしていくかという視点で、自らの仕事をチェックすることです。すなわち、年間を通じて、教育、就職、募集マーケティング、予算・校舎施設管理、アドミニストレーション等において、シンプルに「本質」を見極め、核心をつくことによって、

我々が取り組む業務並びに事業の最適化を図り、次なる本学園の伝統となる新たな歴史を創るための一歩を踏み出すことにチャレンジします。

また、新たな年度を迎え、各専門学校の新入生をはじめ在校生たちやラ・キャリエールクッキングスクールの受講生の皆さんが新しい学びや気づきに接して、生涯の糧となる人とコトに出会い、学園生活を謳歌できる活気に満ち溢れたひとづくりに邁進していきたいと思います。

幸いにも今年度の学生募集は、ほとんどの学科で定員を充足でき、各校ともに出願者数を着実に伸ばしました。しかしながらこの状況に満足しているだけではいけません。18歳人口110万人台突入を目前に控えて、学齢人口が低位安定するこれからの10年は、学園が持続可能な発展を遂げるために我々の真価が問われる時期であるといえます。従って、教職員は、これまで以上に一人ひとりが情報収集力を磨き高め、変化を先取りする企画力を醸成し、そして成果につながる実践力を発揮して、学園各校がそれぞれの学科分野でリーディング校としてのポジショニングを確立することに徹底してこだわる年度とします。

一方、本学園創業の事業である生涯学習事業においては、新進気鋭の料理研究家が運営する料理教室やABCクッキングにはない、卓越した料理・お菓子・パンづくりの専門性を打ち出し、料理が楽しく確実に作れるようになる指導基盤のしっかりとした信頼のおけるスクールの確立を図ります。そして、受講生一人ひとりの要望に確実に応え、技術習得における満足度と達成感を個のレベルで最大化させるOne to One の指導を展開します。

そのために、受講生を魅了して離さないインストラクターの個性を磨き高め、競合するスクール並びにサロンの牙城を崩し飛躍的に受講生総数の増強を図る年度とします。

さらに、本学園の大きな競争力である大和流職業型実学教育の完成度を高めるために今年は、基本となる教育綱領や道標を今一度しっかり見据えて、教育目標やカリキュラム、授業計画やシラバスに落とし込み、理念に基づく一貫した教育を行います。そして、掲げた教育目標を必ず達成するために教員一人ひとりの授業力・指導力を高めることに心血を注いでいきましょう。

職業教育の本質とは、専門知識・技能の習得の前に、職業人としてのプロ意識や自立性、自発的行動力、職業倫理の醸成などの人間形成を最重要視した教育を展開することです。このことが、いま社会から求められる“ホスピタリティマインドと人間的魅力を兼ね備えた強い人材”の養成につながると確信します。

さらに、本学園の特色である規範教育については、各校でスタンダードを明文化し、学生たちを喚起させ、就職先事業所や保護者、高校進路指導等、ステークホルダーの共感が得られる指針の徹底を図ります。加えて、科目間の連携強化や、リニューアルした施設・設備を活用することによってハードとソフトを融合させ、何を教えたかではなく、何を習得させたかの学習成果重視の教育を展開してまいります。

過去2年間にわたり本学園では、「Challenge for the 80th Anniversary」に沿って、個々のコア・コンピタンスを活かし、さらには連携と融合によって学園全体の力へと高めてきました。今年度は、大和学園の原点である建学の精神と学園理念に立ち返り、多様な学習者のニーズや社会の様々な要請に的確に応える学習機会を提供するとともに、その教育の質や魅力を向上させるという基本を忠実に実践し、業務の「本質」を見極めて、社会をリードする人づくりにチャレンジしていきましょう。

創立80周年の節目の年度を迎え、教職員一人ひとりがこだわりを持ち、厳しい現実にも負けない、あきらめない、力強い姿勢で業務に取り組み、教育の質や魅力を向上させるという基本を忠実に実践し、常に業務の「本質」を見極めて、社会をリードする人づくりに我々の叡智を結集してまいりましょう。

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