学園概要

2010年度 各校運営方針

2010年度 京都調理師専門学校 運営方針
はじめに

2010年度は、学園の中期経営計画「Challenge for the 80th anniversary」と「京調校リバイバルプラン」の中間年度に当たり、それぞれに掲げた目標を達成して、学園の新たな発展と飛躍の契機とする創立80周年を迎えるための肝心要の年となります。学園を取り巻く昨今の社会情勢は、政権交代により官僚依存からの脱却や地域主権への移行など、国のかたちのあり方が変わろうとしています。一方、昨年からの世界的な金融危機が日本の経済や雇用に深刻な影響を及ぼし、今なお厳しい状況にあります。フードサービス産業界に目を向ければ、景気の悪化による消費者の低価格志向の一方、レジャーとしての外食利用の高まりや健康・安全意識の強まりなど市場の変化や消費者ニーズの多様化が進み、産業界が求める調理師の技能や知識はより専門化・高度化しています。また、ミシュラン京都・大阪版の発刊により、京料理界が世界的な注目を浴びる一方、日本料理を目指す調理師が減少するなどの問題も指摘されています。

そして、大学進学率が過去最高を更新し続け、専門学校進学者が減少し続ける中、2年後の2012年にはいよいよ18歳人口110万人台となり、少子化の一層の進展と大学全入時代という構造的な競争による本格的な学校淘汰の時代が始まろうとしています。

このように大きな変革と進化が必要とされる2010年だからこそ、学校や教職員個々のコア・コンピタンスを大いに発揮し、教育力、就職力、募集力、アドミニ力、ブランド力をさらに向上させます。また、それらを連携・融合させることで学校力を高め、調理師養成施設のリーディング校として大きく飛躍するための一歩を踏み出す年度とします。

コア・コンピタンスが輝く教育へ

2010年度は細分化された学科構成による教育がスタートする年度となります。出口である就職とその先を見据えたオリジナリティ溢れる教育効果の高い職業型実学教育を推進し、競合校を圧倒する教育力を発揮して全国から志の高い学生を集めるためには、これまでの継続的な改善に加え、一歩踏み込んだ大胆なイノベーションやブレイクスルーが必要です。これまで京調校は授業評価結果を上昇させ続け、2009年度前期には満足度84.2%と、目標の85%に近づくことができました。しかし、この厳しい状況下で生き残るためには85%で満足することなく、その先の90%を目指さなければなりません。そのためにも、産業界の人材ニーズに適合した各学科の教育目標の明確化と目標を達成するための体系的なカリキュラムの構築、それらと連動した各科目のシラバスや教案の整備、とりわけ授業の一コマ単位でのテーマや習得目標、授業内容や指導メソッドなど高度化・専門化された教育コンテンツを作成しなければなりません。

また、実務と知識の結合による授業展開をはじめ、ハンズオントレーニング主体の実習・演習授業など個々の教員の教育指導力を発揮して、本校独自の職業教育システムを確立していきます。特に調理実習・サービス授業のインストラクションマニュアルの全面改訂により一つひとつの実習の到達目標や指導メソッド、セクション単位のワーキングレシピーや個々の学生の役割を明確にした、よりライブ感と緊張感のある密度の高い実習授業を展開します。

また、卒業後に学生が個々のコア・コンピタンスを輝かせ、即戦力として活躍できるように、専門の技能や知識の習得に加えて、応用力や創造性、評価力、課題発見・解決力など学んだことを確実に発揮できる能力が身に付くよう取り組みます。実習デモの映像化やe-learningでの実習内容の公開により、学生がいつでも・どこでも繰り返し勉強できるWEB環境を整え、自己学習力を高めます。加えて、個々の習得状況に応じたOne to Oneの指導を徹底することで学習効果を向上させるとともに、学外実習により実践力を高めて卒業生に対する一定の「質」を保証します。

そして、京調校がこれまでに培った教育資産を最大限に活用し、高・専・大の広域連携を実現することで、より高度で専門的な知識や技術と正しい勤労観や高い職業意識を身につけた人材を輩出します。2010年度は食物系学科・コースを持つ高等学校や、食文化や観光系の学部を持つ大学との教育提携に取り組みます。

心が動くコミュニケーション

安定した財務状況の中で継続的に成長し続けるためには、入学定員確保が学生募集における至上命題です。本校の強みである国内最高水準の実習施設や細分化された学科編成・カリキュラム、経験豊かな教授陣、全国トップレベルの就職率や資格検定合格率などの特色が入学希望者の共感を獲得して、心が動くようなコミュニケーション活動を行います。特に2010年度からはHPや携帯電話を最大限に活用したインタラクティブマーケティングにより、訴求対象者との双方向のリレーションを強化して各募集プロセスの効果を高めます。加えて、1年制学科の入学案内書を完全リニューアルします。学科の特色や魅力、すなわちコア・コンピタンスが明確に分かりやすく伝わり、読み手の心を動かすような冊子を制作することで、入学希望者のマインドシェア向上の原動力とします。

また、入学定員の3%を留学生で確保するためにも、案内ツール多言語化のさらなる推進や留学生対象のガイダンスへの積極的参加、日本語学校との関係強化、留学生の専門カウンセラーの育成にも取り組んでいきます。さらに、地元の京都・滋賀・大阪府北部の高等学校との信頼関係を強化し安定的な出願数確保を図ると共に、全国から優秀で志の高い学生を集め入学定員を確保していきます。

優れた就職力からプラスの循環を

「第一希望事業所への就職」これこそが学生の最大のベネフィットです。しかし、経済不況に端を発した求人数の減少と厳選採用や新型インフルエンザ流行による京都観光業界への打撃等、学生の就職活動を取り巻く環境はこれまで以上に厳しさを増しています。このような状況下だからこそ、本校の就職支援の強みである、学生一人ひとりの夢や個性を就職担当・正副担任が把握した、One to One の支援体制を強化します。また、学生のキャリアデザイン力の向上や自発的・能動的な活動を促進させる効果的な各種セミナー・ガイダンスの実施により、第一希望事業所への就職を実現し、学生やステークホルダーからの学校評価を飛躍的に高めることにより学生募集の回復につなげます。

さらに、学生が卒業後に専門のキャリアを獲得して継続的に成長するための第一歩を踏み出せる魅力的な事業所への就職を実現することも、多様化する学生の満足度を向上させるためには必要となります。そのためにも戦略事業所だけでなく、優良な全国の事業所との信頼関係を構築していきます。

卒業生が1万8千名を超えた同窓会運営においては再就職の支援のみならず、同窓会組織が卒業生同士のネットワーク拠点となるよう同窓会ホームページについても、情報の鮮度や機能性を向上させて、京調校流CRMを展開・進化させます。

新たなスタンダードへ

時代は大きく変化しようとしています。先の見えない不安な今の時代だからこそ、本校はステークホルダーに確かな未来を提示しコミットすることが求められています。常にステークホルダーの利益を第一に考え、共感を獲得するとともにtaiwa流職業型実学教育の新しい価値の創造のために大胆なアイデアやコンセプトを発想することを心がけていきます。また、在校生には優れた職業教育の提供と充実した学生生活、そして第一希望事業所への確実な就職を、事業所にはtaiwaの卒業生への質に対する信頼感を獲得します。そのためには、教職員一人ひとりが「one for all, all for one」の精神とプライオリティマネジメントによるプロセス重視のワークスタイルを確立して、個々のコア・コンピタンスを大いに発揮していきます。

変化に抗(あらが)い耐えるのではなく、『変化を先取りし、変化に挑戦し、プラスの変化を起こす』、そして新たなスタンダードへのChallengeを実践する。それこそが、調理師養成施設のリーディング校として京調校が飛躍するためのロードマップです。京調校には、長年培ってきたtaiwa流職業型実学教育の実績、ステークホルダーの利益を第一とする姿勢、そして何よりも能力や専門性の高い教職員というかけがえの無い財産があります。心をひとつに力を合わせて、この難関を好機として必ずや目標を達成していきます。